世界に向けてあまりに消極的な日本プロゴルフ協会っていったい・・・
われわれに何を訴えかけてくれるのか?
1994/10/18
|||||||||| ©三田村昌鳳 ||||||||||
 
マスターズの表彰式は、クラブハウス前の練習グリーンで開かれる。オーガスタのコースが黄昏て樹木が長い影をつくりだしている。
勝者にとっては至福の瞬間であり、敗者にとっては、遣る瀬ないひとときでもある。

そのチャンピオンの後ろ側には、いくつもの椅子が置かれ、マスターズ委員会のメンバーだけでなく、各国のゴルフ協会、プロゴルフ協会の役員たちも列席する。表彰式は、まず参列した彼らの紹介から始まって、最後にはオーガスタのヘッドプロとグリーンキーパーにお礼のひと言を述べるのを忘れない。

およそ20カ国のゴルフ協会あるいはプロ協会の役員がこの席に座っているわけだが、日本のプロゴルフ協会役員がその席に座る年は、いたって少ない。ほとんど来ていないといっても過言ではない。それでもここ数年間にわたって日本ゴルフ協会の松浦均さんが毎年のように表彰式まで参列してくれているので、ホッと胸をなでおろしているのだけれど、それまでは、何となく肩身の狭い思いだった。

……米PGAツアーがフロリダ州セントオーガスティンに『ワールドゴルフビレッジ』をつくる構想がある。すでに1995年完成に向けて工事が進んでいる。その400エーカーの敷地に、ゴルフ殿堂(PGA、PGAツアー、LPGA)を設け、さらにゴルフ博物館、資料館、ハイビジョン展示場、ゴルフ映画館、ホテル、36ホールのコース、コンベンション、健康管理センターなどなど、いってみればゴルフのディズニーランドのようなものだ。

もちろんこの構想に、全米ゴルフ協会、英国R&A、ナショナルゴルフファンデーションも協力を快諾した。さらに世界各国のゴルフ団体が協力する。
日本は?
もちろん日本プロゴルフ協会も快諾だと思っていたら「断られた」と総責任者はいうのである。ホントなのかなぁ。

……第1回プレジデントカップは9月の始めに開かれた。米国対多国籍軍の対抗戦であった。この大会は、いろいろな経緯のなかで日本プロゴルフ協会と米ツアー間ですったもんだがあった。
出場する選手もジャンボにまず要請があり、ジャンボもぎりぎりまで悩んだ揚げ句に出場を断念した。なにせ詳しく聞かされたのが6月の全米オープンのとき。しかも、日本の協会サイドでなく米ツアーの新コミッショナーからだった。
最後まで多国籍軍のキャプテンをつとめたデビッド・グラハム大会直前のワールドシリーズのころまで
「私が直接電話したい。キャプテン推薦で参加して欲しい」
とまでいっていたのだが、結局、日本からは渡辺司が参加した。

さらに、大統領主催の晩餐会では、各国の選手だけでなく各国協会の役員が出席しているのに、日本のプロゴルフ協会だけが欠席している。その後の新聞記事によると、青木功にまで
「いったい日本はどうなっているんだ」と聞いていたという。

日本が世界に対して無関心だという話題は、いまさら書いても仕方のないことかも知れない。けれども、これ以外にもきっといくつもこのような例はあるはず。これまで、日本の選手が世界に向けてあまりにも消極的だと書いてきたが、協会自体の感覚が欠如しているのだから、その協会員である選手を責めても仕方のないことだと思える。つまり構造的な問題があるのだろう。

それも仕方がない、と言ってしまうと一体日本のプロゴルファー、プロゴフル協会はなにをする団体なのかと思えてくる。協会のもつ役割りは、きっと『健全なプロフェッショナルゴルファーの育成、ゴルフ技術、ルール及びマナーを研究研磨し、広くその指導普及を図り、国民の心身の向上、さらにはゴルフを通じて国際親善に貢献』などという表現があるはずだ。ひいては一般アマチュアゴルファーになにがしかゴルフ普及のために影響を及ぼす団体であるはずだ。

でも、いまの状態では、ルール及びマナーもしっかり伝わってこないし、心身の向上にもどれだけ役立っているのか。さらには、国際親善の貢献という意味では、まったくなされていないといっていい。
協会の内部の構造上の問題がどうであれ、少なくとも我々アマチュアに対してもっと訴えかけてくれる行動を見せて欲しい。



>>> back   next <<<
©三田村昌鳳